保育士試験・保育実習理論で出題の多い「和音」を「移調」する問題の解き方について、解説します!
和音の移調は、コツさえつかめば、かんたんです(*’▽’)
一緒にがんばりましょう♪
「和音」の移調問題とは?
保育士試験・保育実習理論問4では、「和音」を移調する問題が出題されます。
「和音の移調」問題は、「指定された和音」を指定された「音程」で移調する問題。
保育実習理論問4「和音の移調問題」の傾向
- R6前期:「F、Am、B♭6」を短3度下に
- R5前期:「F、Cm、C7」を短3度下に
- R4前期:「G、D7、C」を完全4度上に
- R3後期:「D、E♭、A7」を長2度上に
保育実習理論問4「和音の移調」問題では、「鍵盤上でどの音になるか」までは、問われないことが多いです。
和音の基本的な知識は必要ですが、和音の構成音を正しく導き出す必要はないので、やり方さえわかれば、解きやすい問題、と言えます。
「和音の移調」のイメージ
「和音の移調」とは、何なのでしょうか。
令和6年度前期試験・保育実習理論問4を解きながら、考えていきましょう♪
R6前期 保育実習理論 問4
次の曲を4歳児クラスで歌ってみたところ、最高音が歌いにくそうであった。そこで短3度下げて歌うことにした。その場合、下記のコードはどのように変えたらよいか。正しい組み合わせを一つ選びなさい。
和音「F」を短3度下に
①和音「F」は、「ファ」を根音(こんおん)とするメジャーコード。
※「根音」の意味や「メジャーコード」が何かわからない方は、こちらの動画を見てください♡
②指定された「音程」で移調します。
今回は、「短3度下」なので、構成音全てを「短3度下」にします。
③答えは、「D」になります。
音程が不安な方はこちらを見てください♪
和音「Am」を短3度下に
①和音「Am」は、「ラ」を根音とするマイナーコードです。
②「ラ」を短3度下にすると「ファ#」、同様に「ド」と「ミ」も短3度下にします。
③できた和音は、「ファ#」を根音とするマイナーコード「F#m」です。
和音「B♭6」を短3度下に
「B♭6」もやってみましょう。
「6ってなんだよ?!」って思いますよね。私もこの和音は初めて見ました。
しかしながら、大事なのは根音を表す「B♭=シ♭」であって、「6」はそこまで大事ではありません。
落ち着いて解きましょう!
解き方、こんな感じです。
①根音は、B♭=シ♭
②「シ♭」を短3度下へ動かすと「ソ」
「6」は、根音「B♭6」に対し、第3音・第6音の音がどの位置にあるかを表しています。
根音と第3音・第6音の関係は移調をしても変わりません!
なので、第3音・第6音が何であろうと、根音の「B♭」だけ「短3度下」に移してあげればいいのです!
実際、「シックスコード?」の構成音が保育士試験で問われることはないので、深入りはやめましょう。
③「ソ」根音を根音とする和音「G6」
「ソ」は、「G」にあたります。
「G」の後ろに「6」をつけて「G6」となります。
「根音だけを動かす」を徹底してください!
「和音の移調」問題の解き方のポイント
「和音の移調」の感覚がつかめてきたでしょうか?
「和音の移調」の解き方を整理してみますね!
根音
まず、「根音」を復習しておきましょう。
和音には必ず「根音」があります。
コード「F」は、根音「ファ」です。
コード「B♭」は、根音「シ♭」です。
和音は「根音+音の組み合わせ」で解く
和音は「根音」と「組み合わせ方」でできています。
#(シャープ)や♭(フラット)までが根音です!
「移調」で変わるのは「根音」だけ
移調をしたときに代わるのは「根音」のみ。
「音の組み合わせ方」は、移調をしても変わりません!
「根音」だけを、「短2度下」にします。
まとめ
つまり「和音の移調」は、
- 根音をドレミに直す(B♭=シ♭)
- 根音を指定された音程で移調(シ♭→短2度下→ラ)
- ドレミをABCに直す(ラ=A)
の3ステップでできます♪
初めに解いた「R6保育実習理論」の問題もこの手順で解いているので、確認してくださいね♪
☆伴奏(問1)
★楽典用語(問2)
①楽譜の読み方♯♭♮
②音階の基本
③音程2度3度(問3・問4・問5)
④音程5度など(問3・問4・問5)
⑤移調(問4・問5)
⑥和音の根音ABCDEFG(問3)
⑦和音のコードMとm(問3)
⑧和音dim、aug基本形(問3)
⑨和音M、mの転回(問3)
⑩和音セブンスコード(問3)
⑪移調、調号の考え方(問5)
⑫移調前の調の調べ方(問5)
⑬移調後の調の調べ方(問5)
⑭和音の移調
♪二長調の階名「ファ」は、音名「嬰ト」である。の解き方(問6)
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