定期?任意?予防接種の必要な感染症まとめ&ミニテストで覚える!

複雑で覚えにくい「予防接種」。

ですが、「子どもの保健」で1問程度毎回出題されています。
出題傾向分析からアプローチし、覚えやすいようにミニテストにしてみました。実際の出題は「○×問題」で出題されることが多いのですが、ミニテストは選択問題や記述問題をまぜこぜにし、飽きないように工夫してあります。

定期?任意?予防接種の必要な感染症まとめ

しっかり対策をして、確実に「5点」をとりましょう!

予防接種の意義

ワクチンとは、病原体や細菌が出す毒素の病原性や毒性を弱めたものです。ワクチンを接種することによって、体がその病気と闘う練習をすることができるので、次にその病原体が体の中に入ってきたときに、体を守ることができます。

宗教上の理由や、「自然派」の家庭など、「予防接種は受けさせない!」という人もいるようです。また「麻疹(はしか)」や「水痘(水ぼうそう)」など、自然にかかった方が強い免疫(終生免疫)ができるので、予防接種は受けずに、自然にかかるのを待つ、という考えの人もいます。

確かに、自然にかかった方が強い免疫を得られるのかもしれませんが、自然にかかった場合、まれに重篤な合併症(脳炎や肺炎など)を起こすリスクがあります。予防接種を受けていれば、感染症にかかるリスク重症化するリスク周りの感染症に弱い子どもたちにうつして重症化させてしまうリスクを大きく下げることができます。

定期接種と任意接種

とはいえ、「定期接種」であって、「義務接種」ではないのですよ!強制はできないです。「定期接種」は、決められた期間であれば、無料で受けられるから受けに来て!(努力義務)という感じでしょうか。

「定期接種」とは別に「任意接種」もあります。「予防接種法」で規定されてはいないので、費用は原則個人負担です。ロタとかすっごく高くて、びっくりしますね(゜o゜)2回と3回のがありますが、どちらも合計で3万円ぐらいします。

効果や安全性など十分なデータがそろっていないので今は「任意」となっていますが、その重要性は「定期接種のワクチンと全く同じ」とされています。

日本小児科学会が推奨する予防接種スケジュールに含まれるワクチン

定期接種(予防接種法) 任意接種
・インフルエンザ菌B型(Hib)
・肺炎球菌
・B型肝炎
・四種混合
(三種混合・ポリオ、二種混合)
・BCG
・麻疹・風疹(MR)
・水痘
・日本脳炎
・ヒトパピローマ
・ロタ
・おたふくかぜ
・インフルエンザ

平成28年度後期試験 子どもの保健 問 19

  • 予防接種とは、病原体やその産物を処理し、人体には害を与えないようにしながら免疫力を付与しようとするものである。→
  • 予防接種として実際に用いるものをワクチンという。→
  • わが国では予防接種の制度上、定期接種をするものと任意接種であるものに分けられる。→
  • 乳幼児において、「予防接種法」で定められた予防接種は、義務接種である。→×

生ワクチンと不活化ワクチン

生ワクチンは中27日(4週間)、不活化ワクチンは中6日(1週間)あけます。

定期接種(予防接種法) 任意接種
不活化 ・インフルエンザ菌B型(Hib)
・肺炎球菌
・B型肝炎
・四種混合
(三種混合・ポリオ、二種混合)
・日本脳炎
・ヒトパピローマ
・インフルエンザ
・BCG
・麻疹・風疹(MR)
・水痘
・ロタ
・おたふくかぜ
  • 不活化ワクチン
    →ウイルスや細菌の屍たち。ほとんどのワクチンはこれ。
  • 生ワクチン
    →ウイルスや細菌の毒性を弱めたがまだ生きている。妊娠中は打つことができない。
平成28年度後期試験 子どもの保健 問 19
ワクチンには、病原体を弱毒化して、体内で増殖はするものの発症はさせない生ワクチンがある。→

平成30年度前期試験 子どもの保健 問 19

  • 生ワクチンの接種後、別の種類のワクチンを受ける場合は、21 日(3週間)以内に接種する必要がある →×
  • 不活化ワクチンの接種後は、中6日以上(1週間)空ける必要があることとされている。 →
  • 同じワクチンを複数回接種する場合は、免疫を獲得するために一番効果的な時期が標準的な接種間隔として定められているため、それをふまえて接種スケジュールを立てる必要がある。 →

同時接種

予防接種は、「同時接種」も可能です。というか、「同時接種」をしなければ、このハードな予防接種スケジュールをこなすことはできません。

生後 2か月 3か月 4か月 5か月 6か月 7か月 8か月
インフルエンザ菌B型(Hib)
肺炎球菌
B型肝炎
四種混合
BCG(※生ワクチン)
ロタ(※任意 ※生ワクチン)

同時接種ができなければ、毎週病院行って注射打たなきゃならなくなっちゃいますからね(・_・;)不活化ワクチンは1週間あけて、生ワクチンは4週間あけて・・・「同時接種なし」でスケジュールを組むのは不可能です。さらに赤ちゃんはいつでも体調万全ではない!予定通りにはいかない!!

同時接種をすることによって、より多くの病気の免疫を付ける準備を早くから始めることができる、予防接種の受け忘れを防ぐこともできる、といったメリットがあります。

同時接種の歴史は日本では浅いですが、海外では主流です。何本も注射を打っても副反応が増えたり、効果が強くなったり弱くなったり、ということはなく、一度に受ける予防接種の数に上限は無いのだそうです。

ただし、1つのシリンジ(注射器)に複数のワクチンを混ぜるのは×で、注射する部位を変えて打ちます。右腕と左腕と、右腿と左腿と・・・といった感じです。

生ワクチンと不活化ワクチンの同時接種も可能です(医師と相談の上)。

平成30年度前期試験 子どもの保健 問 19
医師が特に必要と認めた場合は、複数のワクチンを同時に接種することが可能である。 →

ミニテスト

過去4年間の関連する過去問を中心としたミニテストです。


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四種混合とMRワクチン

ワクチン問題で覚えにくいのは、それぞれのワクチンの特徴や接種時期がそれぞれ違うから、というのもあると思います。定期接種のワクチンの中で、特に出題が多いのは四種混合ワクチンMRワクチンです。まずはこの2つのワクチンから攻略していきましょう♪

四種混合ワクチン

ジフテリア・破傷風・百日咳・ポリオの4種を混合した不活化ワクチンです。生後3か月からスタートします。

この4つは、重症化すると体が麻痺したり、死亡したりすることのある特に怖い病気です。ジフテリアとポリオは、現在日本ではほとんど感染が見られません。

四種混合
DTP-IPV
三種混合
DTP
二種混合
DT
ジフテリア(D) Diphtheria
破傷風(T) Tetanus
百日咳(P) Pertussis
ポリオ(IPV) Inactivation Polio Vaccine

「三種混合(DTP)」は以前行われていたジフテリア・破傷風・百日咳のワクチンです。2014年に四種混合ワクチンが定期接種になったため、三種混合は生産が中止されていましたが、2018年に生産が再開されました。

「二種混合(DT)」はジフテリア・破傷風のワクチンで、11歳の定期接種になっています。実際には、小学校高学年くらいで「百日咳」の免疫が下がり百日咳にかかりやすくなるので、「二種混合」の代わりに「三種混合」を打つことが奨められています。ただし、この場合「任意接種」なので実費負担になります。

平成27年度本試験 子どもの保健 問 17

4種混合ワクチンとは、破傷風、百日咳、ポリオ、B型肝炎である。→×

→「B型肝炎」ではなく○○テ○○!

平成28年度前期試験 子どもの保健 問19

四種混合ワクチンは、ジフテリア・百日咳・ポリオ・破傷風の生ワクチンである。→×

→不活化ワクチンです。

平成30年度前期試験 子どもの保健 問1

4種混合ワクチン(DPT-IPV)は、生後6か月以降に初回接種をする。 →×

→初回接種は生後3か月です。

もう少し、それぞれの病気について、詳しく見てみましょう。

ジフテリア(Diphtheria)

感染すると呼吸がしにくくなって、死亡することもあります(感染者の1割)。
ワクチンの接種が始まるまでは年間8万人以上の感染者がありました。ワクチンのおかげでここ20年、国内での感染は無いです。ワクチンの効果ってすごいですね!

破傷風(Tetanus)

破傷風の菌は土の中にいます。傷口から感染します。手に傷のある子が土遊びをしたり、土遊びの好きな子が引っ掻いた傷から感染したり。
感染すると、全身の筋肉がこわばって、体が動かなくなったり、呼吸ができなくなって死亡することがあります(感染者の3割)。
感染者は高齢者を中心に、年間100人前後。
ワクチンでしか免疫を作ることができないので、ワクチンの接種が重要です。

百日咳(Pertussis)

赤ちゃんに多い病気で、今でも毎年3000人ぐらいが感染しているそうです。
特に生後3か月未満の赤ちゃんでは、息ができなくなって死亡することがあります。

ポリオ(Inactivation Polio Vaccine)

「Inactivation」は「不活化」の意味。ポリオワクチンには、不活化ポリオワクチン(IPV)と、経口生ポリオワクチン(OPV)があります。
「Vaccine」は「ウイルス」の意味です。

ポリオは症状の軽い人なら風邪程度で終わりますが、重症化すると全身のマヒを起こすため「小児まひ」と呼ばれていました。ワクチンの接種により、国内での感染はおさえられていますが、海外では多い病気です。海外から持ち込まれることもあるので、ワクチン接種によって皆で予防することが大切です。

平成27年度本試験 子どもの保健 問 17

ポリオワクチンは、不活化ワクチンで皮下注射によって接種する。→

MRワクチン

麻疹(Measles)風疹(Rubella)の混合ワクチンです。1歳になったらすぐに接種します。

生ワクチンなので、妊婦は打つことができません(授乳中は可能)。身近に妊婦さんがいる場合は、周りの人たちがMRワクチンを打って、麻疹や風疹に罹りにくい環境を作ることが大切です。

麻疹(はしか)

出題の年度によって「麻疹」「麻しん」「はしか」の3つの表記があります。「麻疹=はしか」としっかり記憶しおきましょう。

初期症状は、発熱・関・鼻水・充血。高熱→下がる→高熱となり、口の中に白いぶつぶつ(コプリック斑)ができます。その後皮膚に赤い発疹ができ、全身に広がります。

感染力は極めて強く、免疫を保持していない場合、同じ空間に感染者がいたら、たとえ直接の接触がなくても、100%感染すると言われています。怖い(・。・;

2015年に国内から排除されたと認定されたらしいですが、海外から持ち込まれる可能性もあるため、注意が必要です。

風疹

発熱、発疹、首の周りや耳の後ろのリンパ節の腫れが主な3症状です。

特に怖いのは、妊娠初期の感染で、赤ちゃんが先天性風疹症候群という重い病気を発症することがあります。先天性風疹症候群は、先天性心疾患、白内障、難聴、発達の遅れなどが主な症状です。
風疹は春に流行しやすいため、先天性風疹症候群の子は秋・冬の出生に多いです。

風疹の予防接種は、昔は女子だけだったり、定期なのに周知されておらず接種率が低かったりで、今の30代~50代の人の子育て世代の方の中に、免疫を持っていない人が多いようです。

平成28年度前期試験 子どもの保健 問19

はしか、風疹のワクチン(MRワクチン)は、1歳以降に接種を開始する。→

平成28年度前期試験 子どもの保健 問6

麻疹ワクチンは効果が高いため、1回の接種で終生免疫が得られる。→×

ミニテスト


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その他のワクチン

ここまでお疲れ様です(^^)もう一息ですよ♪

1歳までに打つワクチン

インフルエンザ菌b型(Hib)

「インフルエンザ菌」は細菌で、「インフルエンザウイルス」とは全くの別物です。

重症化すると、脳や脊髄、血液中に菌が入り込み、命の危険があります。定期接種が始まってからは、国内では重症化した例はありません。

生後2か月から打ち始め、乳児期に3回、1歳になってから1回打ちます。

平成30年度前期試験 子どもの保健 問1

インフルエンザ菌b型(ヒブ)ワクチンは、生後 12 か月以降に初回接種をする。 →×

肺炎球菌

「肺炎球菌結合型ワクチン(プレベナー)」です。

発熱・風邪症状の後、菌が血液に入って脳に行ってしまうと「髄膜炎」を起こし、嘔吐・けいれん・意識障害がみられることがあります。。

赤ちゃんや高齢者に多いです。

平成29年度後期試験 子どもの保健 問1

乳幼児への肺炎球菌ワクチン接種は、任意接種である。 →×

赤ちゃんが接種できる「肺炎球菌」のワクチンは2種類あります。

赤ちゃんが定期接種するのは「肺炎球菌結合型ワクチン」で、13種類の肺炎球菌の抗原が入っています(13価)。

高齢者が定期接種するのは、「23価肺炎球菌多糖体ワクチン」で、23種類の肺炎球菌の抗原が入っています。赤ちゃんでも、脾臓をとった子や、免疫が低下している子は、任意接種で23価のワクチンを受けることができます。

平成28年度前期試験 子どもの保健 問6

23価の肺炎球菌ワクチンは、乳児への接種が推奨される。→×

B型肝炎

肝臓に影響する、怖い病気です。
接種パターンは「定期接種」と「母子感染予防」の2つが、「日本小児科学会が推奨する予防接種スケジュール」に記載されています。

定期接種(ユニバーサル)」では、①生後2か月、②3か月、③7~8か月に接種します。

B型肝炎にかかっているお母さんから生まれた赤ちゃんの場合、「母子感染予防」として①生まれてすぐ、②生後1か月、③生後6か月の3回接種します。

平成29年度後期試験 子どもの保健 問1

定期接種としてのB型肝炎ワクチン接種は、母子感染予防を目的としている。 →×

ロタ

ロタウイルスによるウイルス性胃腸炎は、5歳までにほぼすべての子がかかると言われています。激しい下痢が続き、入院に至る場合も少なくありません。ワクチン接種により、8割予防できます。重症化に関しては、95%予防することができます。

生ワクチン経口摂取任意接種です。

平成27年度本試験 子どもの保健 問 17

ロタウイルスワクチンは、生ワクチンで経口接種する。→

平成30年度前期試験 子どもの保健 問1

任意接種であるロタウイルスワクチンは、生後2か月から接種する。→

BCG

結核を予防するためのワクチンです。

生後5か月から接種できます。

私たちの左腕にあるハンコ注射ですね!生ワクチンの液を、ハンコのところに垂らします。液には生のウイルスが含まれているので、液が乾くまで、誰も触らないようにします。

平成30年度前期試験 子どもの保健 問1

BCG ワクチンは、アメリカ合衆国と同様にわが国でも任意接種であり、生後 12 か月以降に接種する。 →×

1歳で接種するワクチン

1歳では、Hibの4回目、肺炎球菌の4回目、4種混合の4回目、MRの1回目、水痘の1回目・2回目、おたふくかぜの1回目(※任意接種)の接種があります。

水痘(水ぼうそう)

水痘・帯状疱疹は同じウイルスなので、帯状疱疹の人からうつることもあります。

生ワクチンで、①1歳になってすぐ、②1歳半ごろの2回接種することで、高い免疫効果が得られます。

平成29年度後期試験 子どもの保健 問1

水痘に対する予防接種は、平成27年10月から定期接種になった。 →×

↑平成26年10月から定期接種になりました。

おたふくかぜ(流行性耳下腺炎・ムンプス)

年間数十万人がかかり、約5千人が入院しています。

1000人に1人は難聴、それ以外にも精巣炎や卵巣炎などの合併症、妊婦の場合には流産の危険があります。2015~16の2年間に、おたふくかぜにより約300人が難聴になっています。

1歳になってすぐと、年長さんの2回接種します。※任意接種

1回定期接種の国で88%、2回定期接種の国で99%発症者を押さえることができています。

日本では以前は定期接種でしたが、ワクチンによる無菌性髄膜炎(40000人に1人)が問題となり、中止されました。現在は任意接種ですが、接種率は5割に届かない状態です。おたふくかぜになって難聴を起こすリスクに比べたら、ワクチンのリスクの方がずっと低いのですが・・・。

新しいワクチンの開発もすすめられているようです。

3歳「日本脳炎」

日本脳炎は、蚊を媒介にして起こります。3歳になったら3回(1期)、9~12歳で1回(2期)打ちます。

海外(日本脳炎の流行っている地域)へ渡航する場合、生後6か月から定期接種として受けることができます。

インフルエンザ

大人も子どもも多くが毎年受けるインフルエンザワクチン。ただし「定期」ではなく、「任意」です。

平成29年度後期試験 子どもの保健 問1

乳幼児へのインフルエンザワクチン接種は、定期接種である。 →×

ミニテスト


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いかがでしたでしょうか?だらだら書きすぎた感が否めませんが、「覚えること」だけでなく、周辺の情報があった方が「理解しやすい」のでは?と思い、色々と書いてみました。なので、このページに書いてあることを全部覚えなければならないわけではありません。興味を持てたところから、少しずつ理解を深めていってください。予防接種について、少しでも「苦手」を克服していただければ、幸いです✿

コメント

  1. YURI より:

    今週試験を目前に、この分野が苦手で絶望的な気持ちになっていたので
    まさかと思って嬉しさいっぱいです!ありがとうございます!
    イメージができ、わかりやすいです。
    もう一度復習したいと思います♪

    • うぱみ より:

      YURIさん、コメントありがとうございます!
      お役に立ててうれしいです(*^▽^*)
      試験頑張ってください☆

  2. ちい母さん より:

    はじめまして、うぱみさん♡インスタなどで、「うぱみさん、いいよ!」とよく聞いて拝見させてもらってます(*^^*)

    私は、来春初受験の予定です。子育て&仕事で、毎日ヘトヘトですが頑張ります!

    うぱみさんのように、合格するぞ〜♡!!

    • うぱみ より:

      ちい母さん、コメントありがとうございます✿

      少しでも、自信を持って解答できる分野を増やすきっかけにしてもらえれば、嬉しいです♡