保育士試験・子どもの食と栄養試験で頻出の資料「楽しく食べる子どもに」。
実は、厚生労働省から出ている「楽しく食べる子どもに」の資料は、2つあります。
- 「楽しく食べる子どもに~保育所における食育に関する指針~」(平成16年厚生労働省)
- 「楽しく食べる子どもに~食からはじまる健やかガイド~」(平成16年厚生労働省)
どちらの資料から出題されるかというと、どちらの資料からも出題されます!
2つの資料は似ている点も多いので、あわせて確認していきましょう♪
※ミニテストは近日公開です!
厚生労働省資料「楽しく食べる子どもに」の出題傾向・頻度
厚生労働省資料「楽しく食べる子どもに」からは、どんな問題がどのくらい出題されているのでしょうか。
「子どもの食と栄養」での出題頻度
まずは、平成16年厚生労働省資料「楽しく食べる子どもに~保育所における食育に関する指針~」と「楽しく食べる子どもに~食からはじまる健やかガイド~」の出題頻度をチェックしましょう。
☆出題傾向☆
- 「~保育所における食育に関する指針~」:R5後期、R4後期、R4前期、R3後期、R3前期、R2後期、R1後期、H30前期、H28後期、H28前期、H27本
- 「~食からはじまる健やかガイド~」:R6前期、R5後期、R5前期、R3後期、R3前期、R2後期、R1後期、H29前期、H28前期、H27本
「子どもの食と栄養」の毎回の試験で、どちらかの資料、または両方の資料から出題されていることが分かります。
※「子どもの食と栄養」以外の試験では出題されていません。
出題形式は〇×が主!ときどき穴埋め
出題形式は、〇×問題が主です。
R6前期 子どもの食と栄養 問8
「楽しく食べる子どもに~食からはじまる健やかガイド~」(平成 16 年 厚生労働省)における「発育・発達過程に応じて育てたい”食べる力”」の一つとして、幼児期では「家族や仲間と一緒に食べる楽しさを味わう」をあげている。正当:〇
次のうち、「楽しく食べる子どもに~保育所における食育に関する指針~」(平成 16 年 厚生労働省)における5つの期待する子ども像として、不適切なものを一つ選びなさい。
1 お腹がすくリズムのもてる子ども
2 好き嫌いがない子ども
3 一緒に食べたい人がいる子ども
4 食事づくり、準備にかかわる子ども
5 食べものを話題にする子ども
正当:2
時々穴埋めもありますが、9割ぐらいが〇×問題での出題です。
「楽しく食べる子どもに~保育所における食育に関する指針~」解説
「楽しく食べる子どもに~保育所における食育に関する指針~」は、平成16年に厚生労働省より出された資料です。
最もよく出題されているのが「楽しく食べる子どもに成長するための5つの姿」です!
時間がない!資料を読む時間がない!というかたも、こちらの「5つの姿」だけは目を通して覚えておきましょう♪
楽しく食べる子どもに成長するための5つの姿
「楽しく食べる子どもに成長するための5つの姿」は、厚生労働省資料「楽しく食べる子どもに~保育所における食育に関する指針~」の「食育の目標」に書かれています。
【食育の目標】
現在を最もよく生き、かつ、生涯にわたって健康で質の高い生活を送る基本としての「食を営む力」の育成に向け、その基礎を培うことが保育所における食育の目標である。このため、保育所における食育は、楽しく食べる子どもに成長していくことを期待しつつ、次にかかげる子ども像の実現を目指して行う。
- お腹がすくリズムのもてる子ども
- 食べたいもの、好きなものが増える子ども
- 一緒に食べたい人がいる子ども
- 食事づくり、準備にかかわる子ども
- 食べものを話題にする子供
まずは、この5つの姿を頭に入れておきましょう。
食育のねらい及び内容
食育のねらい及び内容は、
- 6か月未満児
- 6か月~1歳3か月児
- 1歳3か月~2歳未満児
- 2歳児
- 3歳以上児
の5つの区分に分かれており、それぞれ「ねらい」「内容」「配慮事項」が書かれています。
けっこう量は多いですが、「配慮事項」が出題されたことはないので、「ねらい」と「内容」にしぼり、「どんなことが書かれているか」を確認していくようにしましょう。
〈6か月未満児〉
ねらい | 内容 |
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6か月未満は、「ねんね」の時期の赤ちゃんです。
離乳食が始まる前なので、母乳・ミルクを主な栄養源にしています。
「食育」の内容だけれども、「眠る」「泣く」といった言葉も見られますね。
「5つの姿」の中にあった「お腹がすくリズムのもてる子ども」を意識した内容になっています。
〈6か月~1歳3か月未満児〉
ねらい | 内容 |
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生後6か月~1歳3か月は、離乳食が始まり、普通食へ移行していく大事な時期です。
この時期にも「お腹がすくリズム」や「食を通した人間関係の形成」が重視されています。
〈1歳3か月~2歳未満児〉
ねらい | 内容 |
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|
1歳3か月ぐらいになると歩行も安定し、より活発になってきます。
食事面では、手づかみ食べを十分に行った後、スプーンやフォークなどの食具を使った食事へと移行していきます。
〈2歳児〉
ねらい | 内容 |
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2歳児では「箸」が登場!
また、「手洗い」や「うがい」も「食生活に必要な活動」として、食育の内容に明記されています。
〈3歳以上児〉
3歳以上児は、次の5項目に分かれています。
食育5項目
- 心身の健康に関する項目「食と健康」
- 人とのかかわりに関する項目「食と人間関係」
- 食の文化に関する項目「食と文化」
- いのちとのかかわりに関する項目「いのちの育ちと食」
- 料理とのかかわりに関する項目「料理と食」
これらの5項目は、「食育の目標」で示された「5つの姿」に対応するかと思いきや・・・
【食育の目標】(5つの姿)
- お腹がすくリズムのもてる子ども
- 食べたいもの、好きなものが増える子ども
- 一緒に食べたい人がいる子ども
- 食事づくり、準備にかかわる子ども
- 食べものを話題にする子供
なんか、対応しているようで、いまいち対応していない感じですね”(-“”-)”
「5つの姿」と3歳以上の「5項目」は上のような関係のようです。
食と健康
ねらい | 内容 |
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食と人間関係
ねらい | 内容 |
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食と文化
ねらい | 内容 |
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いのちの育ちと食
ねらい | 内容 |
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料理と食
ねらい | 内容 |
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「楽しく食べる子どもに~食からはじまる健やかガイド~」
「楽しく食べる子どもに~食からはじまる健やかガイド~」は、「楽しく食べる子どもに~保育所における食育に関する指針~」と同様、厚生労働省から出されています。
違いは、
で、「食からはじまる健やかガイド」の方が、幅広い年齢層を対象にしています。
「食からはじまる健やかガイド」は、
- 授乳期・離乳期
- 幼児期
- 学童期
- 思春期
の4つに分けて書かれています。
授乳期・離乳期
授乳期・離乳期 -安心と安らぎの中で食べる意欲の基礎づくりー
- 安心と安らぎの中で母乳(ミルク)を飲む心地よさを味わう
- いろいろな食べものを見て、触って、味わって、自分で進んで食べようとする。
授乳期・離乳期について出題はほとんどありません。
授乳期・離乳期については「~保育所における食育に関する指針~」の方からの出題が多いので、そちらを対策しておきましょう。
幼児期
幼児期 -食べる意欲を大切に、食の体験を広げようー
- おなかがすくリズムがもてる
- 食べたいもの、好きなものが増える
- 家族や仲間と一緒に食べる楽しさを味わう
- 栽培、収穫、調理を通して、食べものに触れはじめる
- 食べ物や身体のことを話題にする
幼児期の内容は、「~保育所における食育に関する指針~」の「5つの姿」と類似していますね。
多少、漢字や表現の違いはありますが・・・。
正誤問題では、そこまで細かくは聞かれないので大丈夫です(*’▽’)
次の文は、「楽しく食べる子どもに~食からはじまる健やかガイド~」(平成16年厚生労働省)における「発育・発達過程に応じて育てたい“食べる力”」の一部である。幼児期の内容として、誤ったものを一つ選びなさい。
- 食べ物や身体のことを話題にする
- いろいろな食べ物を見て、触って、味わって、自分で進んで食べようとする
- おなかがすくリズムがもてる
- 家族や仲間と一緒に食べる楽しさを味わう
- 食べたいもの、好きなものが増える
正答:2
学童期
学童期は、小学生の子どもたちです。
学童期 -食の体験を深め、食の世界を広げようー
- 1日3回の食事や間食のリズムがもてる
- 食事のバランスや適量がわかる
- 家族や仲間と一緒に食事づくりや準備を楽しむ
- 自然と食べものとの関わり、地域と食べものとのかかわりに関心を持つ
- 自分の食生活を振り返り、評価し、改善できる
学童期も意外と出題が多いです。
R3前期 子どもの食と栄養 問9
「楽しく食べる子どもに~食からはじまる健やかガイド~」(平成 16 年:厚生労働省)では、学童期に育てたい「食べる力」として、「食事のバランスや適量がわかる」をあげている。
正当:〇
思春期
思春期 -自分らしい食生活を実現し、健やかな食文化の担い手になろうー
- 食べたい食事のイメージを描き、それを実現できる
- 一緒に食べる人を気遣い、楽しく食べることができる
- 食料の生産・流通から食卓までのプロセスがわかる
- 自分の体の成長や体調の変化を知り、自分の身体を大切にできる
- 食に関わる活動を計画したり、積極的に参加したりすることができる
「保育士試験」といっても、「思春期」の出題も結構あります。
次の文は、「楽しく食べる子どもに~食からはじまる健やかガイド~」(平成16年:厚生労働省)に示された、「発育・発達過程に応じて育てたい “食べる力”」の思春期に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を × とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 一緒に食べる人を気遣い、楽しく食べることができる
- 自分の身体の成長や体調の変化を知り、自分の身体を大切にできる
- 食事のバランスや適量がわかる
- 1日3回の食事や間食のリズムがもてる
正当:A〇 B〇 C× D×
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