「モンテッソーリ」については、毎回のように保育原理または、教育原理で出題されています。
幼児教育に尽力した人で、保育士試験頻出です!
「モンテッソーリ教具」や「モンテッソーリ・メソッド」といった教育手法は、現在多くの保育園や幼稚園、幼保連携型認定こども園で取り入れられています。
モンテッソーリの考え方を勉強すれば、自宅でモンテッソーリ教育をするのも夢じゃないですし、モンテッソーリの考え方を学ぶことで、子どもを見る時の視点も養われますよ♪
本題に入る前に、簡単なクイズです☆ ○×で、考えてみてくださいね。
- モンテッソーリは、女性である。
- モンテッソーリは、フランス人である。
- モンテッソーリは、「子どもの家」を創設した。
- モンテッソーリ教具は、「恩物」と呼ばれている。
答えは、下の方にあります(^O^)/
モンテッソーリってどんな人?
マリア・モンテッソーリ。
マリアさん、女性!です。
イタリア人!です。
- イタリア人
- 女性!
- イタリア初の女性医学博士
イタリア初の女性医学博士となったモンテッソーリ
マリア・モンテッソーリは、子どものころから聡明。
両親は、マリアが、安定した職業である教師になることを願っていましたが、勉強がよくできたマリアは、医学部へ進みました。(マリオという男性と勘違いされて、試験に合格したそうです。)
イタリア初の女性医学博士となったマリアは、医師として就職しようとしますが、当時は女性が医師になるのは難しかった時代。
唯一、進むことができたのは、「精神科クリニック」の教授のアシスタントと言う道でした。
障害児への教育の可能性を見出す
精神科クリニックで働く中で、マリアは、たくさんの心身障害児に出会います。
ある日、おもちゃも何もない監獄のような精神病院の中で、知的障害を持った子供が、ゆかに落ちたパンくずを拾う様子を見たマリアは、心身障害児の問題は、医学上の問題ではなく、教育上の問題と考え始めます。
知的障害児に、指先を使うおもちゃを次々に与えたところ、知的障害児の知能が上昇し、中には、当時の健常児の知能を上回る者もあらわれました。
これが、「モンテッソーリ教育」が「感覚教育」を重視する原点となりました。
「子どもの家」の創設
障害児教育に携わる中で、マリアは、「このやり方は健常児にも応用できるのではないか?」と考え始めました。
そんな折、ローマのスラム街の子どもたちの世話役を頼まれたマリアは、アパートの一棟に「子どもの家」を開設し、子どもの教育に当たります。
- ローマのスラム街に「子どもの家」を開設
- 著書『子どもの発見』
モンテッソーリが確立させた「モンテッソーリ・メソッド」は、世界的なブームとなりました。
医学部に進んだマリアですが、結果的に、両親が望んでいた以上の「教育者」になったのです!

ちなみに、「モンテッソーリ・メソッド」は、マリアの息子・マリオが後を継いで、世界に広めました。イタリアっぽい名前ですね🍄
敏感期とは
モンテッソーリは、「敏感期」の理論に基づき、教具を使った感覚教育を実践しました。

- 生物の幼少期に一定期間現れる
- 環境の中の特定の要素に対して、それをとらえる感受性が特別に敏感になる
- その後の成長の基盤となる
幼児期には、幼児期の特徴的な学び方があります。
様々な物事に対する敏感期(環境の中の特定の要素に対して、それをとらえる感受性が特別に敏感になる時期)は、次々と現れ、消えていきます。
この時期に、手や身体をいっぱい動かして遊ぶのと、席に着かせて漢字を覚えさせるのは、どちらが子どもの学び方に合っているのでしょうか?
敏感期をとらえ、敏感期に合った学び方をするには、大人の側も敏感期について理解を深めておくことが必要です。

3歳までの子どもの敏感期
- 写真を取るような速さで、見るもの、聞くもの、触れるものすべてを積極的に吸収する。
- 美しい言葉や音楽、いつも愛されているという確かな安心感、豊かな文化や自然などが身近にあることが望ましい。
- 決まった順番で体を洗う、物と所有者の関係を結びつけるなど、秩序が好き
- 大きさ、長さ、色、においなどを区別し、集めたり、並べたりする
- 2~3歳ごろがピークで、6歳ごろには消えてしまう

「人間が3歳までに得る知識は、大人がその後の60年間一生懸命に努力して獲得する量にひとしい」と言われています。
ティッシュ箱からティッシュをみんな出してしまったり、障子に穴をあけるのを楽しんだり、髪の毛を引っ張ったり、大人が困る、けれど誰でもやるような、あの行動の影に「敏感期」!
別にいたずらしているわけじゃなくて、感受性が強いが故のこの時期特有の行動なので、実は喜ぶべきなのかもしれませんね。
2歳ごろには、積み木を並べたり、ミニカーをトレイの上に集めたりといった行動も見られるようになります。
お子さんのいる方は、ぜひ一つ一つの子どもの行動が、どんな感受性に基づいているのか、考えてみてくださいね!
3~6歳の敏感期
- 感覚の洗練
- 筋肉運動の調節
最近、スマホを使って自分で動画を検索してみている幼児が増えているようですが、その行動がどれだけ子どもの成長のチャンスを奪っていることか!

子どもは、視覚、聴覚、嗅覚など様々な感覚を通して、色々な発見をして教えてくれます。
そんな時は、「それは○○だからだよ」なんて長たらしい野暮な説明はせず、「ほんとだ~」と一緒に体験してあげる方が、脳により多くの刺激がいき、感受性が豊かになります。
子どもは、何度も同じことを体験したがります。「痛い」「熱い」「すっぱい」なんてことでも繰り返し体験したがるのは、大人からしたら不可解な行動ですが、「さっきやったでしょ」とたしなめるのではなく、子どもが心ゆくまで見守ってあげることが大切です。

実際にモンテッソーリは、日常生活の中でバランス感覚が育つように、教室の床に楕円の線を描き、その上を色々な物を持ったり、様々な姿勢で歩かせることを毎日1回はしていたそうです。
お盆に物をのせて運ぶことも大切にしていました。
モンテッソーリ教具
モンテッソーリ教育の特徴は、教具にもあります。
木でできていて、子どもの集中を邪魔せず、気づきを得られる程度の色がついています。
色や形、重さ、感触など五感を刺激しながら学ぶことができます。
それぞれの教具には、どの感覚器官をどのように刺激するのか論理づけがされていて、仕様のための細かい手順があります。

ただし、教具の使い方は子どもによって変わります。先生は、その子に合った最適な使い方を教えてくれます。
教具専用の棚に、整然と並べてあり、子どもたちは自分のやりたい教具を選んで使います。
それぞれの教具は、1つずつ置いてあります。 多くの子は、毎日繰り返し同じ教具を、気が済むまでやります。
平成28年度前期試験 教育原理 問6
次に示すものは、ある人物が当初は障害児教育を行うために考案した教具の一部である。これらを考案した人物は誰か。正しいものを一つ選びなさい。
着衣枠、重量板、触覚板、円柱さし、ピンクタワー、算数棒、音感ベル
- フレーベル(Fröbel, F.W.)
- エレン・ケイ(Key, E.)
- イリイチ(Illich, I.)
- モンテッソーリ(Montessori, M.)
- ルソー(Rousseau, J.-J.)
答えは、もちろん!モンテッソーリ。
教具については、聞き慣れないものが多いですね。
モンテッソーリ教具としてよく言われるのが、「円柱さし」です。
動画がありましたので、時間のある方は見てみてください。
手先を使って円柱を指す。
この、「手先を使う」という動作をモンテッソーリ教育ではとても重視しています。
手先の器用さだけでなく、物の大きさ、重さを手と目で感じ取ります。
物の大きさの変化、秩序などを学んでいきます。
着衣枠
「着衣枠」は、木の枠に布が貼ってあって、真ん中にボタンやひもがあります。一個ずつボタンをとめていきます。 
重量板
「重量板」は、重さの違う3種類の木の板です。目をつぶって、重さの違いを確かめます。
触覚板
「触覚板」は、ざらざらの板とつるつるの板が交互に貼ってある木の板で、触覚の洗練を目的としています。
ピンクタワー
ピンクタワーは、ピンク色の立方体を積み上げていきます。上に行くほどだんだん小さくなり、秩序を感じます。 
似たようなおもちゃは、おもちゃ屋さんにありますが、モンテッソーリの特徴は、「注目してほしい感覚以外の要素は変えない」ことにあります。
市販のおもちゃだと、色がやたらとカラフルだったりしますが、「ピンクタワー」は大きさに注目させたいため、あえて、色はピンク一色になっています。
算数棒
算数棒は、赤と青が交互に塗られた長い棒。
「1」の算数棒は赤、「2」の算数棒は赤青、「3」の算数棒は赤青赤と、色が塗られています。
小学1年生の算数セットの中にあるマスが書いてある棒のイメージに近いですが、それより、ずっと長いです。
ピンクタワーの立方体も、算数棒も、厚紙などでそれっぽい物を作ることはできますが、木のいいところは重さの違いがはっきりしているということですね。
音感ベル
音感ベルは、白黒のベル(白はドレミなどピアノの白鍵の音、黒はド♯レ♯など黒鍵の音)と、木製のベルがあり、白黒のベルと木製のベルの同じ音を探したり、目をつぶってベルを鳴らし白色のベルだけ取り出したりします。
モンテッソーリ理解のための本
モンテッソーリ入門のためのお薦めの本。私の愛読書です。
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具体的な場面での敏感期の現れ方、保育者の関わり方が丁寧に説明されていて、考えさせられる一冊です♡
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↑こちらは写真が多いです。
様々なモンテッソーリ教具が写真付きで紹介されています。
モンテッソーリ教具って買うと高いのですが、家にあるものでやる方法も紹介されているので、小さいお子さんのいる方にお勧め!
解答
さて、初めの問題の解答です。
- モンテッソーリは、女性である。 →○
- モンテッソーリは、フランス人である。 →×イタリア人
- モンテッソーリは、「子どもの家」を創設した。 →○
- モンテッソーリ教具は、「恩物」と呼ばれている。 →×「恩物」はフレーベルが考案しました。
どうですか?もう簡単ですね(^O^)/
ミニテスト
保育原理・教育原理頻出!モンテッソーリについての理解度をミニテストでチェックしましょう♪
+αミニテスト
モンテッソーリについて学習したことを、実際の試験での得点につなげるためのちょっと難しいミニテストです。
紛らわしい人物も出てきます(笑)




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