「特別養護老人ホームと養護老人ホーム」「介護老人福祉施設と介護老人保健施設」の違いについて、ざっくりと解説します。
特別養護老人ホームと養護老人ホーム
似ているけど、違います!
☆特別養護老人ホーム(特養)
- 中~重度の要介護高齢者が身体介護や生活支援を受けて居住する施設
→目的は「介護」
→亡くなるまでずーっとここで過ごす - 対象:要介護3以上
- 根拠法:介護保険法、老人福祉法
→介護保険法に基づいて、介護保険法が適用される
◎養護老人ホーム
- 生活環境や経済的に困窮した高齢者を養護し、社会復帰させる施設
→目的は「養護」
→自立支援を通して、社会復帰を目指す - 対象:自立した老人
- 根拠法:老人福祉法
※介護保険施設ではないので介護保険が適用されない。
介護老人福祉施設と介護老人保健施設
え?何が違うの??と思った方!
介護老人福祉施設と介護老人保健施設
「福祉」と「保健」の違いですよ!
分かりにくい!!ネーミングセンス\(-o-)/
「介護老人福祉施設」は、別名「特別養護老人ホーム(特養)」です。
☆特別養護老人ホーム(特養)=介護老人福祉施設
- 中~重度の要介護高齢者が身体介護や生活支援を受けて居住する施設
→目的は「介護」
→亡くなるまでずーっとここで過ごす - 対象:要介護3~5
- 根拠法:介護保険法、老人福祉法
→介護保険法に基づいて、介護保険法が適用される
◇介護老人保健施設
- 要介護高齢者にリハビリ等を提供し在宅復帰を目指す施設
→目的は「リハビリを中心とした介護」
→在宅復帰を目指す - 対象:要介護1~5
- 根拠法:介護保険法
※介護保険が適用される
まとめ
要介護度が重い順に並べてみました。
☆特別養護老人ホーム(特養)=介護老人福祉施設
- 中~重度の要介護高齢者が身体介護や生活支援を受けて居住する施設
→目的は「介護」
→亡くなるまでずーっとここで過ごす - 対象:要介護3~5(介護保険法)
- 根拠法:介護保険法、老人福祉法
→介護保険法に基づいて、介護保険法が適用される
◇介護老人保健施設
- 要介護高齢者にリハビリ等を提供し在宅復帰を目指す施設
→目的は「リハビリを中心とした介護」
→在宅復帰を目指す - 対象:要介護1~5
- 根拠法:介護保険法
※介護保険が適用される
◎養護老人ホーム
- 生活環境や経済的に困窮した高齢者を養護し、社会復帰させる施設
→目的は「養護」
→自立支援を通して、社会復帰を目指す - 対象:自立した老人
- 根拠法:老人福祉法
※介護保険施設ではないので介護保険が適用されない。
すっきりしない?方は、表に書きだしてみてください(*^^*)
過去問!
過去3年見ましたが、出題はこの程度です。
介護老人保健施設と養護老人ホームは、「老人福祉法」に基づく老人福祉施設である。(H29後 社会福祉問16)
正答:×
「◇介護老人保健施設」は、「老人福祉法」ではなく、「介護保険法」に基づく施設
要介護3のHさん(75 歳)は、単身生活で自宅で介護サービスを利用していたが、自宅での生活が困難となってきたため、介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)を利用するための申請を行った。(H29後 社会福祉問10)
正答:○
「要介護3」なので、「☆介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)」の対象です。これが「要介護2」だったら「×」ですね。
「老人福祉法」における老人福祉施設の一つである養護老人ホームに入所する際、福祉事務所がある地域の場合は、市町村に入所手続きの申請を行う。(H30前 社会福祉問8)
正答:×
一見難しそうですが、問題文が変ですね(゜o゜)
「福祉事務所がある地域の場合は、市町村に入所手続きの申請を行う」って、じゃぁ「福祉事務所がない地域の人はどこで手続きするの??」ってなります。サービス問題ですね。
福祉事務所がある場合は、福祉事務所で手続きをすることもできます。市町村でもできます。
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