保育士試験「保育の心理学」の重要人物といえば、エリクソン!
出題頻度としては
- 保育原理→▲
- 保育の心理学→○1問程度出題
といった感じです(*^-^*)


学習のポイントとして
- ライフサイクル論とは?
- 8つの発達課題
- アイデンティティとは?
をしっかりと学習しておきましょう(*^^*)
エリクソンとは
- エリク・ホーンブルガー・エリクソン
- 20世紀、アメリカの発達心理学者
- 「心理社会的発達理論(ライフサイクル論)」を提唱
エリクソンの生い立ち
エリクソンの生い立ちについては、詳しくは出題されませんが、人物や思想を理解するのには、生い立ちを知っておくといいですよ🌸
- ドイツ生まれのユダヤ人。フロイトの娘の学校で教師を務める。
- 1933年ナチス台頭により、アメリカへ。
- アメリカでは、問題行動を起こす青年たちの心理療法に従事。
「ユダヤ人」でナチスの迫害から逃れた人・・・ なんか、とっても苦労している人なんですね。

エリクソンの「アイデンティティ」は、後にマーシアが4つに分類しています(後述)。
ライフサイクル論とは?
「心理社会的発達理論」ともいいます。
保育士試験では、「ライフサイクル論」という言葉で表現されることの方が多い気がします。
「エリクソンといえばライフサイクル論」「ライフサイクル論といえばエリクソン」というくらい、重要です。
セットで覚えておきましょう。
漸成的(ぜんせいてき)発達
動物の体は、受精卵が分裂していってそれぞれの組織のもとができ、決まった順序で成長していって、だんだんその動物らしい体つきになっていきますよね。
身体と同じように、人間の精神発達も、それぞれの時期に適した発達課題があり、前の発達段階を土台に次の発達が準備されます。
つまり、精神発達にも順序性があるんです。

「発達課題」とは?
それぞれの発達段階には、達成されるべき発達課題があります。 発達課題は、「肯定的概念 対 否定的概念」で表されます。
※「否定的概念」の方は、「心理社会的危機」と表現されることもあります。 「肯定的概念」が「否定的概念」を上回ると達成です✿ しかし、上回らないと「心理社会的危機」に陥ってしまいます。

8つの発達課題
それでは、エリクソンのライフサイクル論で示されている「8つの発達課題」について、ポイントを確認していきましょう♪
乳児期(0~1歳)
1歳半ぐらいまでとしている資料もあります。

母親(など主な養育者)との一体感や安心感、信頼感を経験します。
他人との情緒的で深い人間関係を築いていくための基礎になります。
この時期に基本的信頼感が十分にはぐくまれないと、他人に対する不信感が募っていきます。
幼児期前期(1~3歳)
いわゆる「(3歳)未満児」

トイレトレーニングなどを経て、排せつの自立が可能になります。
その過程で、上手くできるとほめられ、失敗すると恥ずかしい経験をすることで、自律性(自分をコントロールする力)を身につけていきます。
着替えや歯磨きなど、自分でやろうとする気持ちが芽生え、自分の意思で行動できるようになる時期です。
幼児期後期(3~6歳)
いわゆる「(3歳)以上児」。幼稚園のころ。

色々なことに挑戦したり、自分を主張したりするようになります。
一方で、失敗したら、叱られたり失望されたりするのではないかという罪悪感を持つことがあります。
うまくいくと積極性に富んだ子になりますが、怒られてばっかりの子は周囲の目を気にして自発的に行動できない子になってしまいます。
学童期(6~11歳)
小学生ぐらいですね。

学校などで勉強する中で、目標を達成したり、周りに認められたりすることで、自己の有能感や自尊心が育っていきます。 しかし、頑張ってもうまくいかなかったり、友達にバカにされたりすることが続くと、劣等感を募らせていきます。
青年期・思春期(12~22歳)
中学・高校~大学・専門学校ぐらいまで。(資料によっては、「18歳まで」「人によっては30歳ぐらいまで」になっています。)

第二次性徴期や性的成熟などによって、それまでの自我がゆらぎ、「自分とはどんな人間か、何になりたいのか=アイデンティティの確立」に関心が向くようになります。
アイデンティティの確立を目指し、試行錯誤的に生き方や仕事を模索し、自分自身を社会の中に位置づけていこうとします。
また、自我意識に目覚め、これまで精神的に依存していた親から独立しようとします(心理的離乳)。

アイデンティティの確立に失敗すると、自我の統一が取れず、社会にうまく適応できなくなってしまいます。
成人初期(20代~30代)
就職~結婚するぐらいまで(近年は晩婚化しているので・・・?)です。
テキストによっては「成年前期」「初期青年期」と表記されている場合がありますが、保育士試験では「成人初期」と出題されることが多いです。

他人(異性)と親密な相互関係を築いていく時期です。
親密性の獲得に失敗すると、情緒的で長期的な人間関係を維持することができず、孤立していってしまいます。
成人後期・中年期(40~50代)
子育ての時期です。
「成年後期」となっているテキストもありますが、保育士試験では「成人後期」「中年期」という言葉で出題されています。

次の世代を育てることへの関心が高まります。
ここで育てるのは「自分の子ども」だけでなく、「会社の後輩」や「芸術」なども含まれます。
一方、自分自身にしか関心がないまま過ごしてしまうと、人格や人間関係が停滞してしまいます。
老年期・高齢期(60代~)
子育てが終わる・退職のころ

自分の人生や生活を振り返り、人生の肯定的な統合を獲得することで、情緒が安定し、残りの人生を楽しむことができます。
自分の人生を受け容れることができないと、人生を後悔し、絶望してしまいます。
エリクソンの発達課題☆ミニテスト
エリクソンが得意になる!+αミニテスト
エリクソンの「8つの発達課題」について得意になるミニテストです☆



コメント
はじめまして、10月の試験に向け、毎日こちらの対策を利用して学習を進めさせていただいております。
上記の過去問で、心理的離乳は青年期なので×とありますが、精神的離乳は成人期で○ではないでしょうか?
私の勘違いでしたら、申し訳ございません…
とても、重宝しておりますので、これからもどうぞ宜しくお願い申し上げます!
ゆきさん、コメントありがとうございます(^^)
心理的離乳は青年期です。解説が一部間違っていて、混乱させてしまい、申し訳なかったです。
訂正しました。ありがとうございましたm(_ _)m
お忙しい中、早速のご返信、ご対応ありがとうございました!
うぱみさまのこちらのブログを拝見し、励まされ、(当時)あと4カ月でもあきらめずにやってみようかなと、この度保育士試験に挑戦する事を決めました!参考書もうぱみさまのおすすめのものを揃え、ご指摘のある通り、私もノートにまとめて丁寧に勉強したい派なのですが、要領が悪いことも理解しているので、うぱみさまの学習方法を取り入れて毎日勉強しています!
乱文で申し訳ございません…本当に励みになっています!という感謝の気持ちをお伝えしたく、長々とメッセージを送ってしまいました(^-^;
ありがとうございます!これからもお世話になります!