
児童相談所における児童虐待関連の統計資料についてのまとめです。
※「子ども家庭福祉」の他、近年では「保育の心理学」でも出題がされています。
「児童虐待の統計」と一口に言っても、
- 児童相談所における児童虐待相談件数
- 児童養護施設等入所児童の虐待経験
- 児童養護施設等における虐待
等があり、それぞれ傾向が違うので、よく理解し、注意して学習する必要があります。

児童相談所における相談の種類別対応件数
まずは、児童相談所での相談の種類別件数を見てみましょう。
今回は、「令和5年度福祉行政報告例の概況」を元にまとめました。

児童相談所には、「障害相談」「養護相談」「育成相談」「非行相談」「保健相談」などの相談が日々寄せられています。(「児童虐待」は「養護相談」に分類されています。)

- 一番多いのは「養護相談」で、51.3%。件数で言いますと約30万件に上ります。これには「虐待相談(約23万件)」が含まれています。
- 2番目に多いのは「障害相談」
- 3番目は「育成相談」です。
児童相談所における児童虐待相談
児童相談所に寄せられる「虐待相談」では、「心理的虐待」「身体的虐待」「性的虐待」「ネグレクト」といった虐待について相談されています。
では、どの「虐待」の相談が多いのでしょうか?
児童虐待の相談種別の「割合」
まずは、考えてみてくださいね☆
※児童養護施設等における虐待経験のある児童の統計とは、全く別の統計なので、注意してください。結果が全然違います(・。・;
最新統計は令和5年度のものです。
令和4年度と令和5年度は数値に大きな変化はありません。
このグラフで注目すべきは、数値をきっちり覚えることではなく、「傾向を知ること」。
どの年度も、
- 心理的虐待(約6割)
- 身体的虐待(約2割)
- ネグレクト
- 性的虐待(約1%)
となっています。

「ここからだね、ねぐせ(*_*)」とでも覚えておきましょう。
児童虐待相談の相談件数は増加
児童虐待相談を相談種別に見ると大きな変化はありませんが、「相談件数」を見ると

総数は、平成27年は約10万件、平成28年は約12万件だったのが、令和5年度は約23万件と、倍以上に増えています。
ちなみに、児童虐待防止法の成立した平成12年度の相談件数は2万件弱。


これは、単に「虐待の数が増えている」のではなく、「虐待とは何か」が広く認知され、「虐待の相談をする人が増えている」ということですね。

ここ5年で「心理的虐待」が劇的増加
「心理的虐待」は、以前は「身体的虐待」「ネグレクト」よりも少なかったのですが、平成24年→25年に逆転しました。

さらに、ここ10年間(H25→R5)で、その数は4倍以上になっています(>_<)

過去問
※問題の一部を、令和7年度後期・令和8年度前期試験に合わせて変更しています。
虐待は、父から?母から?
そういえば、シンデレラも原作では、「継母(実母以外の母親)」ではなく、「実母」に虐待されていたらしいですね。 
- 実母・・・約5割
- 実父・・・約4割
この割合は、ここ5年程変わっていません。
ミニテスト
+αミニテスト
さらに難しい問題(*’▽’)ノ



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