保育実習理論の問8あたりで、描画の発達に関する問題が、毎回出題されています。

毎回、おんなじような問題が多いので、点数をとりやすいところです。お手持ちのテキストなどで、もう一度よく確認しておきましょう✿
簡単な解説
描画の発達は
- 錯画・スクリブル期(1~2歳ごろ)
- 象徴期・図式期(2~4歳ごろ)
- 図式期(5~9歳ごろ)
の3つの時期に分かれます。

錯画期・スクリブル期(1~2歳ごろ)
はじめは、なぐりがきからはじまります。
肩から、腕全体を使って、バンッバンッと、初めはたたきつけるように「点々」を描く子が多いです。
だんだん、肘が動くようになってくると、線になっていきます。
初めは、ワイパーのように腕を動かすため、「横線(弧)」が描けるようになります。
少しすると、「縦線」「ぐにゃぐにゃ線」になっていきます。

更に、手首も上手に動かせるようになってくると、「円形のもの」も描けるようになってきます!
この頃は、○○を描こう!と目的を持って描くのではなく、感覚運動的な楽しさで描いています。
子どもの描画の発達において、肩やひじ、手首の運動が描画の表現に深く関わる。 はじめは肩だけの運動だったものが肩とひじを使った運動へ変化し、肩とひじと手首が連動していき、それらの運動が描画の特徴として現れる。次の図A~Dは、子どもの描画表現の特徴を示したものである。描画表現の発達の順序として最も適切な組み合わせを一つ選びなさい。
図
正答:D→B→C→A
象徴期・前図式期(2~4歳ごろ)
このころは、絵を描いた後に「○○」と名前を付けるので「命名期」や「意味付け期」とも呼ばれます。
2歳半ぐらいになると、ぐるぐるの渦巻きから、独立した円(閉じた円)を描くようになってきます。
円の中に、顔を描き始め、 円から手足が伸びる「頭足人(とうそくじん)」も表れます。
太陽や花などに顔を描く「アニミズム表現」も見られるようになります。
絵には奥行きがなく、好きなものをカタログの写真のように羅列的に描くため、「カタログ期」とも呼ばれます。
図式期(5~9歳ごろ)
年中・年長さんぐらいになると、空間認識の発達が、描画に表れてきます。
- 基底線:紙の端から端まで線を引き、地面に見立てます
- 並列表現:基底線の上に、描きたいものを並べて描きます。
- 展開図法:上からみた図。基底線の下に平行に引かれた線上のものは、上下逆に描かれる。
- レントゲン表現:バスや家の中にいる人など、見えないものを透かしたように描く。
- 積み上げ表現:後ろのものや隣のものを積み上げたように描く。
- 拡大表現:注目したものを大きく描く
次の図は、子どもの描画表現の特徴を示したものである。A~Eのうち、図に表現されているものを○、表現されていないものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 一点透視図法 →×
- レントゲン表現 →○
- 展開図法 →×
- 基底線表現 →○
- アニミズム的表現 →○
次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。【事例】N保育所の4歳児クラスで運動会の絵を描きました。
- A児の絵:トラックでダンスをしているところ。
- B児の絵:リレーをしているところ。
- C児の絵:大玉ころがしをしているところ。
【設問】
絵の中にあらわれている描画の特徴として、適切な組み合わせを一つ選びなさい。
正答:A展開表現(転倒式描法) B積み上げ表現 C拡大表現
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